合成ステーブルコイン"apxUSD"、担保のSTRC下落で一時36%急落
Apyx Financeが開発する合成ステーブルコイン"apxUSD"が、担保構造への懸念を背景に米ドルペッグから大きく乖離した。主な担保としてStrategyの優先株商品"STRC"を採用しているapxUSDは、日中に最大36%下落して1ドル水準を割り込み、足元では0.76ドル弱で推移している。
Apyx Financeの公式サイトによると、同プロジェクトは"dividendbacked dollar protocol"(配当を裏付けとするドル・プロトコル)を掲げ、デジタル資産トレジャリー企業が発行する優先株資産を"デジタルドル"へ転換する仕組みだとしている。分散された優先株バスケットを通じて2桁利回りの提供を目標にすると説明する。
プロジェクト資料では、apxUSDは現時点でSTRCを主要担保資産として利用している。STRCはStrategyが発行する変動金利・非転換型・永久優先株とされ、1株あたり名目100ドルを基準に、配当は毎月算定・支払われる設計だ。
そのSTRCの市場価格が急落したことで、apxUSDの安定性維持に疑問が広がっている。STRCは日中に73.62ドルまで下落し、その後は78ドル前後で取引されている。この値動きを受け、市場ではapxUSDの担保品質や、1ドルへの回帰可能性をめぐる議論が強まった。
暗号資産投資家のVinny Lingham氏は、STRCが100ドルへ戻すのは極めて難しいと指摘。実効リターン14.5ドルを提示するには、STRCはおよそ20%のディスカウント水準で取引される必要があるとし、"市場がすべてを物語っている。損傷は生じた"と述べた。さらに同氏は、Strategy創業者Michael Saylor氏の次の一手は難しくなったとして、チェスの"zugzwang"(動けば状況が悪化する強制手)になぞらえた。
※本稿は投資助言ではない。