ウィンクルボス系、手数料0.25%で現物Zcash ETFをSECに申請 グレースケール"ZCSH"と競合へ
AI マーケットサマリー
Winklevoss'による手数料0.25%の現物Zcash ETFに関するSEC提出書類は、すでに取引されているGrayscale's ZCSH(手数料2.5%)に対する低コストの競合を導入するものだ。手数料競争の見通しと、Nasdaq上場の追加のビークルは、ZECに対する機関投資家のアクセスと流動性を改善し、最近のZCSHからの資金流出に反映された需要鈍化の兆候を相殺する可能性がある。この動きはまた、米国の暗号資産ETFの対象範囲をプライバシー重視の資産へと拡大する。
影響度
● 普通
影響を受ける資産
ZEC/USDT-0.94%
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キャメロン・ウィンクルボス氏が率いるファンドスポンサー、Winklevoss Asset Servicesは火曜日、米証券取引委員会(SEC)に「Winklevoss Zcash ETF」を申請した。米国での現物Zcash ETF申請としては2件目。承認されれば、ZECを現物で保有し、ナスダックでティッカー「WINK」として取引される。
申請書では、年率0.25%のスポンサー手数料を提示。手数料はZECで日次計上される設計となる。Winklevoss Capitalの関連会社は最大1億ドルの投資関心を示したが、申請書は拘束力のあるコミットメントではないと明記している。
競合するグレースケールの「Zcash ETF」は、NYSEでティッカー「ZCSH」として8月25日に取引を開始。米投資家にZECへの直接エクスポージャーを得る初の上場商品を提供した。Zcash Treasuriesのデータによれば、ZCSHは9月23日時点で644,878 ZEC(9億7,740万ドル相当)を保有し、プライマリーマーケットの累計純流入は3億610万ドルだった。
既に資産規模を築いたZCSHの存在により、WINKはゼロから需要を掘り起こすのではなく、既存市場でのシェア争いに臨む形になる。ZCSHのスポンサー手数料は2.5%とされ、WINKが申請どおり0.25%で立ち上がれば、Zcash ETF間での手数料競争が始まる可能性がある。長期保有を前提とする投資家にとって、この差は無視できない。
一方、先行するZCSHには先発優位と大きな資産残高がある。足元の資金動向は、立ち上がり当初の熱が一服したことも示唆する。Farside Investorsのデータでは、9月28日から10月5日にかけて8,120万ドルの流出となり、10月2日に2,690万ドル、10月5日に360万ドルの流出を記録。同社が追跡した期間の累計純流入は2億2,500万ドルとされる。
WINKは新規資金の獲得に加え、ZCSHを通じて既にZcashに投資している層の取り込みも課題になる。247WallStが引用したデータによると、Zcashは過去1年で約741%上昇した一方、ビットコインは同期間に約30%下落した。機関投資家によるプライバシー重視型暗号資産へのアクセス拡大が注目される中、Zcashは市場全体を大きく上回るパフォーマンスを示してきた。
Zcashはゼロ知識証明技術により取引情報を秘匿できる点が特徴で、プライバシー保護型の取引がZECの投資ストーリーを支えている。米国の現物暗号資産ETFは、ビットコインやイーサリアムにとどまらず、代替暗号資産への投資手段を広げつつあり、WINKは議論の多いプライバシー系セクターへその流れを押し広げる可能性がある。
なおSECは2017年、ウィンクルボス兄弟が提案した「Winklevoss Bitcoin Trust」を却下している。今回のZcash ETF申請は、現物ビットコインETFが登場する以前から暗号資産ETFを模索してきた同名義の、約10年ぶりの市場復帰となる。
Zcashの上昇が持続的な機関需要につながるか、また低コストの後発商品が米国初のZcash ETFから意味のあるシェアを奪えるかは、現時点では見通せない。