トランプ大統領、石油・ガス業界のメタン規制緩和を表明
トランプ大統領はテキサス州ラボックでの集会で、石油・ガス業界に対するメタン規制を緩和する方針を表明した。集会は同州での同日2回目の遊説で、ケン・パクストン州司法長官の共和党上院選挙戦を後押しする目的だった。トランプ氏は支持者に対し、「バイデン大統領のメタン規制を本日終了させる」と述べた。
今回の発表により、石油・ガス業界のメタン取り扱いに関する要件が大幅に緩和される見通しだ。メタンは地球温暖化の一因で、二酸化炭素の約28倍の温室効果を持つ。政権は、生産量の少ない限界油ガス井に対する要件を弱める案を提示するとみられる。限界井は石油の生産量が少ないが、業界のメタン排出量の約半数を占めると推計されている。石油生産時に余剰ガスを燃やすフレアリングについても、バイデン政権下の制限を緩める見込み。政権は、大規模なメタン漏洩に関する信頼できる報告への対応をエネルギー企業に求める「スーパーエミッター計画」も廃止する見込みだ。
今回の変更は気候変動を悪化させるとみられるが、業界のコストは抑えられそうだ。政権は450億ドルのコスト削減につながり得るとしている。当局者によると、2027〜2050年に石油2億1000万バレル、天然ガス1兆4100億立方フィートの追加生産が可能になる。米国は1日約2100万バレルの石油と約920億立方フィートの天然ガスを消費しており、追加生産量は石油消費量の約10日分、天然ガス消費量の約15日分に相当する。
バイデン政権は2023年にメタン規制を強化した。2024〜2038年に5800万トンのメタン排出を防げるとし、この気候上の便益はガソリン車2800万台を1年間使用停止するのと同じ効果だと説明していた。