ストラテジー会長セイラー氏「個人のビットコインは一度も売っていない」 会社は年初来で5,000BTC超を売却
AI マーケットサマリー
マイケル・セイラーは、個人としてのBTCを一度も売却したことがないと述べる一方で、Strategyは新たな資本フレームワークの下でSTRCの配当と自社株買いの資金を確保するため、2026年にBTCを5,225BTC売却した。今回の開示は、個人に対する"絶対に売るな"というメッセージにもかかわらず、企業のBTC保有が流動性や資本構成上のニーズに応じて現金化され得ることを強調している。コミュニティからの批判はレピュテーション面の重しとなるが、短期的な市場への影響は主に供給の漸増と、財務運用行動をめぐるシグナリングを通じたものだ。
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ストラテジー(Strategy)のマイケル・セイラー会長は、自身の個人保有ビットコイン(BTC)について"一度も売却したことがない"と述べ、本人は"貯める側(saver)"だと強調した。年初来、同社が5,000BTC超を売却して米ドル準備の拡充を進める中での発言となる。
セイラー氏は、個人保有分と同社の企業トレジャリーを切り分けた上で、自身の立場なら個人投資家に"売るな"と助言し続けられると主張。過去に掲げた"絶対に売らない"というメッセージは、ストラテジーではなく個人向けだったとも説明した。上場企業である以上、配当、負債、その他の財務義務を管理する必要があるという。
同社の規制当局向け開示では、流動性ニーズや資本市場環境に応じてBTCを売却する可能性があるとしている。
同発言は、ストラテジーが2026年に入って3度目のBTC売却を公表した直後に出た。同社は上場企業として最大のBTC保有者で、8月2日までの1週間に1,638BTCを1億470万ドルで売却したと開示。売却益の半分を優先株STRCの配当原資に充て、残り半分をSTRCの自社株買いに回した。
ストラテジーはSTRCを912,142株、8,120万ドルで買い戻した。資金はBTC売却益に加え、普通株売却で得た2,850万ドルも充当した。
これらは、2026年6月に発表した資本フレームワークの一環で、STRCを総額10億ドル規模で買い戻す計画に基づく。同社はこれまでSTRCの買い戻しを2回実施し、累計支出は1億620万ドル。
一方で、BTC売却は年内ですでに3回実施。5月に32BTCを250万ドルで処分した後、7月には3,555BTCを2億1,600万ドルで売却した。今回を含め年初来の売却は合計5,225BTCとなり、保有残高は842,138BTCに減少した。直近2回の売却での調達額は合計3億2,100万ドルで、いずれも6月の資本フレームワーク公表後に行われた。同フレームワークでは、BTC売却により最大12億5,000万ドルを調達できるとしている。
暗号資産コミュニティではセイラー氏の投稿に批判も出ている。ストラテジーによるBTC売却は企業の存続上やむを得ないとの見方がある一方、同氏がこれまで"BTCは売るべきではない"と強く訴えてきた点が蒸し返されている。SNS上では、"必要なら腎臓を売ってでもBTCは手放すな"、住宅ローンを組んでBTCを買うべきだといった過去の発言が再拡散されている。
また、個人保有分を売っていないという主張自体が検証困難だとの指摘もある。Helius LabsのCEO、Mert Mumtaz氏は、セイラー氏が個人保有BTCをすべてストラテジーに預け入れ、会社を通じて売却することも理屈の上では可能で、そうであれば"個人としては売っていない"と言えてしまうと述べた。
市場ではBTCが過去24時間で約1%上昇し、約6万3,900ドル近辺で推移。MSTRは2%高の95.36ドル、STRCも同程度上昇し91.84ドルで取引されている。