CLARITY法案が停滞、SECは"Regulation Crypto"提案へ 8月14日に採決
AI マーケットサマリー
SECが予定している"Regulation Crypto"の提案に向けた採決は、ポール・アトキンス委員長の下で初の主要な暗号資産のルール策定となり得る。これにより、専用のオファリング経路、トークン販売に対する適用除外、セーフハーバー、ならびにカストディ基準が創設される可能性がある。CLARITY法が議会で停滞する中、短期的には規制当局が主導権を握るが、ルールは法律よりも持続性に欠ける可能性があり、撤回の対象にもなり得る。この提案はパブリックコメント期間を開始し、政策面での注目とヘッドラインへの感応度を高める。
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米証券取引委員会(SEC)は8月14日(金)、暗号資産向けの新たな規制枠組み"Regulation Crypto"の提案について採決する。ポール・アトキンス委員長の下で、SECとして初の本格的な暗号資産ルール策定となる見通し。
上院は8月の休会入りまでにCLARITY法案を可決できなかった。同法案はデジタル資産の監督権限をSECと商品先物取引委員会(CFTC)で分担する内容で、立法の停滞が当面の主導権を規制当局側に渡した格好だ。
SECの公式告知によれば、14日午前10時(米東部時間)にワシントン本部で公開会合を開催し、ライブ配信も行う。議題は企業金融部門(Division of Corporation Finance)からの1件のみ。ブルームバーグは"CLARITY法案が止まる中、SECが大規模な暗号資産計画を公表へ"と報じている。
委員会が検討するのは、トークンの募集・販売に専用の法的ルートを与える規則案の提案。要件を満たすプロジェクトは、証券の全面登録を経ずに、各種の適用除外(exemptions)を活用して資金調達できる可能性がある。今回は提案段階(proposing release)の採決にとどまり、条文は14日まで非公開となる。
この提案は、アトキンス氏がSECの2026年のアジェンダに盛り込んだ規制パッケージ"Project Crypto"を土台にしている。柱は、トークン販売に関する登録免除、分散化を進めるプロジェクト向けセーフハーバー、ブローカーディーラーのカストディ(保管)基準など。アトキンス氏は7月下旬のCNBCのインタビューで、立法を望みつつも"当局単独でも動く用意がある"と述べ、"将来にわたって通用する形にするなら法律(statute)が望ましい"とも語った。
上院休会で規制当局が先行
米American Bankerによると、民主党はトランプ大統領の暗号資産保有に絡む倫理条項の例外規定を理由に、本会議での審議を阻止したという。共和党側でもジョシュ・ホーリー、ジェリー・モラン両上院議員が、ステーブルコインの利回りに関する文言に異議を唱え、コミュニティバンク側に立った。
ジョン・スーン上院院内総務(多数党)は、議会再開後に同法案を最優先で進め、9月にも採決に持ち込む考えを示す。ただ、可決には60票が必要で、討議終結(cloture)をにらむ戦略は民主党の協力が前提となるが、現時点で見通しは立っていない。業界は法案なしでも前進できるとの見方もある一方、グレースケールのリサーチ責任者ザック・パンドル氏は、2026年中の成立はどのみち難しいとの見方を示した。
CFTCも同様の構え
SECは単独で動いているわけではない。CFTCのマイケル・セリグ委員長は7月のFox Businessのインタビューで、議会が法整備を果たせなければ、暗号資産のルール作りは規制当局が担うことになると警鐘を鳴らした。一方で、事業にとって連邦レベルの確実性が重要だとして、上院に法案通過を促した。
両当局は既に緊密に連携している。3月に公表した共同の解釈指針では、多くのトークンを証券法の枠外と位置づけ、ステーキング、マイニング、エアドロップを切り分けた。ただしアトキンス氏は、当局措置には恒久性が乏しく、議会が法律として書き込まなければ将来の政権が規則を覆し得る点を認めている。この留保は3月の指針にも当てはまる。
14日に賛成多数となれば、規則案はパブリックコメント(意見募集)に入るが、確定ではない。適用除外の閾値や適格要件が、議会不在の中でSECがどこまで踏み込むかを示す。9月の上院再開は、立法府が再び主導権を取り戻すかどうかの試金石となる。