SEC、T.ロウ・プライスの"15銘柄"暗号資産アクティブETFを承認 ドージコインとシバイヌも組み入れ
米証券取引委員会(SEC)は、NYSE Arcaが上場を申請していたT.ロウ・プライスの暗号資産ETFに関する規則変更を承認した。対象は"T. Rowe Price Active Crypto ETF"で、保有可能な暗号資産を最大15銘柄へ拡大。ドージコイン(DOGE)とシバイヌ(SHIB)が機関投資家向けETFの投資対象に入る形となった。
承認は金曜日に下り、T.ロウ・プライスが6月12日に提出していたNYSE Arcaの申請が通過した。ETFはアクティブ運用で、最大15種類の暗号資産を保有できる。承認された銘柄は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、XRP、カルダノ(ADA)、アバランチ(AVAX)、ライトコイン(LTC)、ポルカドット(DOT)、ドージコイン(DOGE)、ヘデラ(HBAR)、ビットコインキャッシュ(BCH)、チェーンリンク(LINK)、ステラ(XLM)、シバイヌ(SHIB)、スイ(SUI)。ミームコイン2銘柄の採用は、機関投資家向けETFでは異例といえる。
今回の承認は、BTCやETHといった主要資産に加え、アルトコインやミームトークンを含む構成の暗号資産ETFに対する機関投資家サイドの受容が進んでいることを示す材料になる。運用会社のT.ロウ・プライスは運用資産1.8兆ドル規模。指数に連動するのではなく、15銘柄の範囲で配分を機動的に調整できるため、実際の投資比率は流動性の高い主要銘柄に偏る可能性が高い。市場関係者の見方では、資金の多くはビットコインとイーサリアムに向かい、残りの銘柄は小口配分にとどまりやすい。
シバイヌ(SHIB)への示唆としては、大型の機関投資家ETFへの組み入れ自体はポジティブだが、価格への影響は配分比率に大きく左右される。T.ロウ・プライスがSHIBに小さな比率しか割り当てない場合、流入額が一定規模になってもETF全体の投資額に対しては限定的となり得る。加えて、持続的な上昇には単一の機関投資家需要だけでは不十分とされ、個人投資家を含む幅広い買い需要が追随しなければ、リバランスや売却局面で流動性の薄さが下押し要因になり得る。ミームコインは他の暗号資産プロジェクトに比べて明確な実用性が乏しいとの批判もあり、ETF由来の資金流入で生じる価格上昇の持続性には疑問が残る。
総じて、SECの承認は暗号資産ETFの進展を示す節目で、主要銘柄と多様なアルトコインを組み合わせる運用が制度面で広がりつつあることを映す。一方、シバイヌのような小型銘柄の実際の恩恵は、配分判断、市場流動性、そして機関投資家買いを増幅する広範な需要の有無にかかっており、需要が限定的なら上昇は短命に終わる可能性がある。