Hashdex、資金流入伸びず現物ビットコインETF"DEFI"を閉鎖へ
AI マーケットサマリー
Hashdexは、資産と取引流動性の確保に失敗したことを受け、米国上場の現物ビットコインETF(DEFI)を閉鎖する。最終取引は8月17日に終了し、現金による清算支払いは8月28日頃に予定されている。この出来事は、小規模な現物BTC ETFにおける統合圧力と、閉鎖に向けてビッド/アスク・スプレッドの拡大やNAVの乖離が起こり得ることを浮き彫りにしている。BTC現物市場への直接的な影響は限定的だが、資金フローと流動性はさらに大手の既存プレーヤーへ集中する。
影響度
● 普通
影響を受ける資産
BTC/USDT+1.59%
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● ニュートラル
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暗号資産運用のHashdexは、米国上場の現物ビットコインETF"DEFI"について、運用資産と売買高が十分に積み上がらず採算確保が難しいとして閉鎖する方針を明らかにした。米ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。
DEFI(NYSE Arca)は8月17日の取引終了後に売買を停止する。同社はその後、ファンドが保有するビットコインを順次売却して清算を進め、株式の上場廃止手続きに入る。認可参加者(AP)による設定(クリエーション)注文は8月17日以降停止する。
投資家は最終取引日まで証券会社を通じて売買できるが、終了が近づくにつれ、売買スプレッドの拡大や基準価額(NAV)からの乖離が大きくなる可能性がある。清算代金は現金で8月28日ごろの分配を見込む。清算まで保有した株主が受け取るのはビットコインではなく現金で、最終支払額は清算過程のビットコイン価格に左右され、負債や清算コスト控除後の金額となる。
DEFIの運用資産残高は7月30日時点で約1,470万ドルと、米国の現物ビットコインETFの中でも小規模だった。7月31日時点のNAVは1口71.32ドル、同日の終値は71.15ドル。通常は資産の少なくとも95%を現物ビットコインで保有し、残りを現金・現金同等物およびCME上場のビットコイン先物で運用していた。
DEFIは先物ベースの既存商品から転換した経緯があり、現物ビットコインの保有を開始したのは2024年3月。1月に現物ETFが相次ぎ上場した後発となり、資金流入と流動性の面で大手競合に後れを取った。経費率は0.25%だった。
投資家への影響は大きく2点だ。8月17日より前に売却する場合、受け取るのは売却時点の市場価格で、最終的な清算価値と一致しない可能性がある。清算まで保有する場合、8月28日ごろに現金が支払われる見込みで、ポートフォリオ解消中のビットコイン価格変動次第で、閉鎖前のNAVを上回ることも下回ることもあり得る。
税務面では、米国投資家にとって現金分配が課税対象の処分として扱われる可能性がある。税務上の取り扱いは口座区分、取得単価、個別事情により異なる。
一方、Hashdexが米国の暗号資産ETF事業から撤退するわけではない。同社のHashdex Nasdaq CME Crypto Index ETF(ティッカー:NCIQ)は継続しており、7月31日時点の純資産は約2億682万ドル。時価総額加重で複数の暗号資産に投資する設計で、7月下旬時点の構成比はビットコインが約78%、イーサリアムが約12.2%だった。同社は3月にNCIQの運用手数料を0.50%から0.25%へ引き下げ、1月には名称変更(ティッカーは維持)も実施している。
DEFIの閉鎖は、流動性と資金流入で優位な大型ETFがひしめく中、小規模の現物ビットコインETFが競争力を維持する難しさを示す。DEFI保有者は、8月17日までに市場価格で売却するか、清算まで保有して8月28日ごろの現金分配と税務影響を受け入れるかの判断を迫られる。