Coldcard、最大1億1400万ドル流出の悪用継続でビットコイン移動を緊急呼びかけ
Coldcardの開発チームは、自己管理(セルフカストディ)ウォレットを狙う攻撃が現在も継続しているとして、影響を受けるユーザーにビットコインの速やかな移動を求めた。流出額は最大で1億1400万ドル規模に達した可能性があるという。
脆弱性の対象は、ファームウェア4.0.1以降でセットアップされた一部のMk3端末、および旧ファームウェアを使用しているMk4、Mk5、Q端末。サイコロ(diceroll)オプションで作成したウォレットは安全と説明している。
Galaxy Researchは集計を更新し、4回目の"sweep"(資金の一括移転)に該当する可能性として、709アドレスから約449BTCが移動したとの推計を示した。
Coldcardは、利用モデルに対応するアドバイザリーに従ったうえで、端末のアップグレード、新しいシードの生成、資金移動を慎重に実施するよう呼びかけている。
今回の事案は、稼働中のウォレット悪用がセルフカストディ手段への信頼を損ねかねず、盗難リスク低減のために短期間での資金移動を迫る点が市場にとって重要だ。市場センチメントは弱気で、ストレス主導かつテクニカル要因によるものと整理される。自己管理ウォレットから最大1億1400万ドルが流出したとの見立てが、影響ユーザーにとって直接的なセキュリティ懸念となっている。
類似事例としては、2023年6月のAtomic Walletハッキングが挙げられる。被害は500万人のユーザーのうち0.1%未満とされた一方、Ellipticは盗難額が1億ドル超に上るとし、取引所で100万ドル相当が凍結されたと報告した(Decrypt)。Atomic Walletはノンカストディのアプリが対象だったのに対し、今回のColdcardは特定のハードウェアウォレットのファームウェアと、ビットコインのシード生成に結び付く点が異なる。
波及経路の第一はセルフカストディへの信頼だ。攻撃が続く間、脆弱な端末から新たに生成したウォレットへ資金を移す動きが想定される。追加の"sweep"が続けば、ハードウェアウォレット利用者はファームウェアリスクの開示やシード生成手順のガイダンス強化を求める可能性がある。移行手順が奏功して新たな流出が抑えられれば、影響はColdcardの該当端末に集中しやすい。
対応の機会とリスクも整理しておきたい。機会としては、該当モデルの保有者がモデル別アドバイザリーに従って資金を移動することが、直接的なリスク低減策となる。脅威が封じ込められたとColdcardが確認できれば、影響を受けない構成への信頼は安定しやすい。リスク面では、移行を先延ばしにすれば脆弱なウォレットが追加流出にさらされる。急いで移行するあまりシードの取り扱い確認が不十分だと、運用ミスによる追加損失を招く恐れがある。