RWA時価総額が710億ドル超へ急拡大、ミームコインは2.2%安
AI マーケットサマリー
CoinGeckoのRWA市場時価総額が710億ドル超と出たことは、幅広い需要というより、Figure Helocのトークン化されたホーム・エクイティ・ローン・プールの上場/会計上の組み入れを反映している面が大きく、トークン化における価値と流動性のミスマッチを浮き彫りにしている。一方で、この日は主要なミームコインが売られ、概ね不活発なRWA残高に対して回転率の高い投機的資産へ資金がローテーションしていることを示した。短期的な焦点は、RWAベンチマークにおけるデータ品質、フロート、そして取引可能性へ移っている。
影響度
● 普通
影響を受ける資産
LINK/USDT+3.58%
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● ニュートラル
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CoinGeckoによると、実物資産(RWA)関連トークンの時価総額は月曜日に710.2億ドルとなり、24時間で48.7%増加した。同日、ミームコインは2.2%下落。RWAは1日で232.6億ドル増えた計算だが、その増加分のほぼ全てはトークン化株式ではない単一銘柄の追加によるものだった。
急増の主因は「Figure Heloc」。同トークンの時価総額は228.1億ドルで、RWAセクター全体の約32%を占める。これを月曜日の合計から除くとRWAは482.1億ドルとなり、前日(477.5億ドル)との差は0.96%にとどまる。つまり、Figure Helocを除いたRWA市場は前日からほぼ横ばいだった。
価格面でもセクター全体の急伸を裏付ける動きは見えにくい。Chainlink(LINK)は日次で0.8%高、Stellar(XLM)は3.3%安。Figure Heloc自体も週間で4.5%上昇にとどまる。セクターの集計対象に新規銘柄が加われば、実際に買いが入らなくても総時価総額が跳ね上がることがある。
Figure Helocは住宅担保融資枠(HELOC)のプールをトークン化した商品で、ネバダ州の貸金業者Figureが自社のProvenanceブロックチェーン上で発行している。Figureは周縁的な存在ではなく、2025年9月にナスダックへ上場し、直近1年で売上高6.19億ドルに対し純利益1.91億ドルを計上した。
規模の大きさが際立つ。Figureの株式価値は86.6億ドルに対し、トークン化されたローンブックは228.1億ドルと、企業価値の約2.5倍に達する。一方で流動性は極めて低い。Figure Helocの24時間出来高は1,490万ドルで、時価総額の約0.065%。CoinGeckoのデータでは24時間の価格変化が表示されないほど取引が乏しい。暗号資産のRWAセクター最大の資産が、ほとんど売買されない証券化住宅ローンの帳簿である点は、価値と流動性の乖離として以前から指摘されてきた。
トークン化株式は別枠で、時価総額は82.5億ドル。RWAの急増要因とされる規模に対しては一部にとどまる。価格は原資産株を上回って独走しにくい。MicroStrategy xStock(MSTRX)は122.69ドルで推移し、ナスダック上場のStrategy株は122.63ドル。MSTRXが7日間で27.9%上昇したのも、原株の上昇に連動した結果だ。
一方、月曜日は主要ミームコインの下落が目立った。Dogecoin(DOGE)は4.1%安、Pump.fun(PUMP)は7.9%安、Official Trump(TRUMP)は9.9%安。セクター全体の時価総額は328.2億ドルで、日次では2.3%下落した。Shiba Inu(SHIB)、Bonk(BONK)、FLOKIもそろって下げた。
RWAが"帳簿上"で膨らむ一方、ミームコインは"実際の価格"が下落した格好だ。差を分けたのは売買回転率で、ミームコインは24時間で時価総額の13.2%が取引されたのに対し、RWAセクターは4%にとどまり、Figure Helocは0.065%だった。実際に手が動いているのは、規模が小さいミームコイン市場の方だ。
ただし7日間で見ると様相が変わる。Official Trumpは73.5%高、Pump.funは66.3%高、Pepe(PEPE)は54.2%高と、ミームコインが価格面で先行。RWA側は安定的で、Stellarは22.1%高、Chainlinkは21.9%高だった。出来高もミームコインが43.5億ドル、RWAが28.2億ドルで、ミームコインの"シーズン"を裏付ける。
BeInCrypto Intelligenceは、トークン化の実態として約7,000商品の合計で約600億ドルを追跡しているが、その大半はオンチェーン上で不活発だという。月曜日のRWA市場の232.6億ドル増は、買いによる拡大というより、新たに数え上げられた対象が加わった影響が大きい。