ビットコイン、Coldcardの流出懸念がくすぶる中で6.4万ドル台を回復

AI マーケットサマリー
ビットコインは、Coldcardハードウェア・ウォレットのハッキング懸念とパニック売りが重なった急落の後、64,000ドルを上回る水準まで反発した。短期保有者は当初大きく売り越したが、その後ネット買い越しに転じており、初期の蓄積を示唆している。しかし、長期保有者は利益確定を進めており、スポットのネットフローもプラスのままであることから、継続的な分配が示されている。これを相殺する形で、米国のスポット・ビットコインETFには大きな資金流入が見られ、下押し圧力を和らげ、ポジショニングは慎重な姿勢を維持している。
影響度
● 普通
影響を受ける資産
BTC/USDT+0.86%
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● ニュートラル
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ビットコイン(BTC)を巡る弱気ムードは7月31日にピークを迎えた。同日、高値6万5,409ドルから6万2,466ドルまで急落し、8月1日も下値を試した。もっとも、悲観一色にはならず、ビットコインは安値から切り返して火曜早朝には再び6万4,000ドルを上回った。今回の売りには値動き以外の要因もあり、Coldcardのハードウェアウォレットに関するハッキング懸念が弱気心理を強めた面がある。 初動の売りを主導したのは短期保有者(STH)だった。STHは保有期間が155日未満の投資家を指し、足元の下落局面でいち早く売りに回った。Axel Adler氏のSTH profit/loss to exchange指標によると、8月入り以降に売りが強まり、累計売却は7,336.40 BTCに達した。執筆時点の評価額は約4億6,831万ドル。通常、この規模の放出は弱気シグナルと解釈され、価格の重しになりやすい。 一方、内訳を見ると様相は異なる。売りの多くがパニック的だった可能性が高く、8月3日の最新データでは約3,150.66 BTCのネット買い越しに転じた。8月1日と2日はそれぞれ7,551.09、2,935.97のネット値が記録されており、急激な方向転換となる。買い戻しへの回帰は早期の仕込みを示唆し、今後数日の値動きを下支えする可能性がある。 下落の一因は長期保有者(LTH)にもある。LTHは155日超保有する投資家で、通常は変動局面でも保有を続けやすい層だが、今回の局面では利益確定が目立つ。Spent Output Profit Ratio(SOPR)では、LTHがSTHを上回る利益確定を示している。LTHSOPRとSTHSOPRの比率は7月21日以降じりじりと上昇し、足元では約0.9355まで上伸して過去最高水準に達した。比率の上昇は、長期投資家の売却が相対的に強まっていることを意味する。市場が落ち着くには、このLTHの売りが一服し、持ち合いに近い状態へ移行することが望ましい。 現物市場では、反発局面でも利益確定が優勢だ。執筆時点のスポット純フロー(Spot netflow)はプラス1億570万ドルで、直近24時間は買いより売りが上回ったことを示す。純フローのプラスは15日連続で続いており、報告値は8,429万ドルとなっている。 一方で米国の需要は逆方向に動いている。米国の現物ビットコインETFでは買いが強まり、8月3日の1日あたりネットフローは1億7,009万ドルの流入となった。ビットコインはリリーフラリーの形で持ち直したが、市場全体が明確に強気へ傾いたとは言い切れず、積極的な買いに踏み切れない投資家も残る。 まとめ:短期保有者(STH)は序盤の売りを主導したものの、8月3日には約3,150 BTCのネット買い越しに転じ、パニックから蓄積(買い集め)へ移った兆しが出た。長期保有者(LTH)の利益確定は続き、スポット純フローもプラスで推移しているが、8月3日の米国現物ビットコインETFへの1億7,009万ドル流入が下支えとなり、見通しは慎重ながらも強気寄りに傾いている。